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カナダ・アメリカの生活、ランニング、映画、SF、政治、オタク度何でもあり。続けられたらよし。
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『Why Democracy?』っていうドキュメンタリーシリーズの話していたの、覚えているかな?そうこのシリーズで、中国の小学校3年生のことをしていたんだけど、おとといまた別のチャンネルでしていた。前はちょっと見たけど、始めから見てなかったので、ちょうどよかった。多分始まったばっかりだった。

武漢市という湖北省にある730万人という大都市にある、Evergreen 小学校の3年生がクラスモニター(日本でいうと、学級委員かな?)を選ぶ選挙活動、討論等をしている様子をドキュメンタリとして撮影していた。8歳といえば、まだまだ無邪気な年でもあるが、学校にも慣れて来て、大人への入り口を多少覗き始める年齢でもあるのでは。3人の生徒がこの学級委員になるために、立候補している。ちょっとチャビーなチェンチェンという男の子、いたずら好きな男の子、そして、一見おとなしげに見えるが、元気な女の子だ。キャンペーンが進んでいる間、その子たちの学校での生活と家庭での生活を主に取り上げている。

始めに見かけた時は、この小さな子供、いや小さな政治家たちの雄弁さに圧倒された。8歳とはいえども、理論的な喋り口調、相手と討論するやりとりは大人並み、いや大人以上とも言える。いやあ、私もこれぐらいの勢いでしゃべれればな〜と感心した。だけど、この3人の後ろ立てには、とっても教育熱心な両親が付いている。どのようにこの学級委員に選ばれるべくして、クラスのアシスタント、そして支持者を得ること、学校で立候補者の欠点をリストにあげること、そして討論で勝つ方法、打ち負かす方法、クラスのルールを作り、スムースに運営する方法、スピーチの仕方などなど。いやあ、これは本当に大人社会の縮図、政治の縮図が反映されていて、唖然とする。運動場で遊んでいる姿はすっごい子供らしいんだけどね。

両親の熱心さは、やはり「一人っ子政策」には大きく関わっているだろうし、上・中流家庭のという背景があるだろう。夫婦が一緒になって、子供のことを手伝い、なんといっても父親が学校に迎えに来るのが多かったり、討論の時には、一人の児童の父親が外から参観していた。両親共々協力し合って子育てしていること自体は、とってもいいことだ。だけど、このプレッシャーは子供には大抵のことではないだろうし、どうしても親は子供を甘やしがち過ぎ。

それに、この別の立候補者のあら探しなんて、私の時代で日本の小学校で公にこんなことしていたら、こっぴどく叱られそうなもんで、しかも学級で問題として取り上げられ、謝罪させられるのがオチだ。やはり日本は特に和を乱すのは、よくないとされているからかもしれないが。だけど、小学校先生は取りあえず、この子たちの話したいようにさせ、干渉しない。それにもちょっとびっくりした。(高校生ぐらいだったら分かるんだけどね・・・)

討論し合っている姿は、見てもらわないと分からないかもしれない。「君は人のことをたたいたり、シャツをひっぱったりして、暴力的だ。それで、他人を従わせようとしている。だから、民主主義者じゃなく、独裁者だ。」というようなこと。で、逆に「君は誰に投票するんだい?」「自分に入れる」「君は最初にどんなことがあっても僕に投票するっていったじゃないか?君は嘘つきだね。嘘つきは、学級委員にはふさわしくない。誠実さがない。」脚色は入っているかもしれないけど、こんな感じの討論を小学3年生がしていたのには、本当に参った

投票前日の夜。子供たちは家でスピーチの練習。両親はスピーチの構成を手伝い、リハーサル。動作、喋り方の練習。いたずら好きな男の子父親は、スピーチが終わった後に、最後のリマークを教える。スピーチ後には、「中秋節が近いですね。いい祝日が迎えれるように皆さんに贈り物があります。」といってこのカードを忘れないように配りなさいと指示。

投票当日、三人とも無事にスピーチを終える。そう、あの例のいたずらっ子な子は、指示通り、忘れずにアシスタントとともカードを配っていた。ある女の子は受け取って、「うわ〜、きれい」それを見た瞬間。皆さんもお分かりの通り、彼が学級委員に当選した!まさしく、贈賄行為ですよね、これって。父親が賄賂を教えていたのにも唖然だけど、先生も止めない所がすごい。落選してしまった子供たちは泣きじゃくって、しかも支持者も泣きじゃくっていた、この辺は子供らしくて安心する。

いやいや、ある意味いろんなことを教えてもらったドキュメンタリーだった。文化的なことよりも、世界共通なこの政治の世界を正しく、しかも見事にこの小さな8歳の小学3年生たちに反映されていることに、ある意味感心した。とっても面白いので、機会があったら見てほしい。

ウェブサイト
http://www.cbc.ca/documentaries/whydemocracy/vote.html
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いやはや!
何とコメントしてよいものやら!?!?
小学校3年生で選挙活動に討論会ね~・・・我が娘と比べると、随分と大人びた感じがするけど(汗
子供は子供らしく”勉強嫌だ!”と外で遊んでいてくれた方が心配が無い気がします(笑
mika 2007/11/01(Thu)07:19:13 編集
いや〜、見てほしいかも。
いやいや、mikaさんの娘さんたちぐらいの方が全然自然だと思いますわ。こんなに頑張り過ぎるのも良くないかと思うけど、どっちかというと子供たちが悪い訳ではなく、大人に従って見習っているから、こうも大人からの縮図が反映されていて、逆に怖いな。ほんと、blowing away... stunned... と言ったらいいのか・・・いやあ、大人も必死なんでしょうね。一人しかいないから、子供に賭けるものが大きいと見た。

>子供は子供らしく”勉強嫌だ!”と外で遊んでいてくれた方が心配が無い気がします(笑
多分ね、この子たちも遊んでいるの見たら、フツーの子なんですよね。いやいや、どうしても子供の頃は体力一番かなと思いますね。

ただ日本の教育も受け身ばかりでなく、もっとInteractiveな物にして欲しいな、表現力が育まれるような。そう願いますね。
ISIS  【2007/11/01 13:40】
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20代前半にカナダに移住、はや11年目を迎え、まだまだ風来坊です。大学院留学、英語講師の経験を経て、また30半ばにして学生生活へと戻るべく準備を進めています。5月に初マラソン完走!更に走り続ける。。。
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